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著 者 語 録





オフィスを離れる前に、もうひとつだけ営業の電話をかけるようにしろ。10年後、今日を振り返ったときに、あのときもうひとつ電話をしておけばよかったと後悔しないように」――部下の心を打つ台詞を言えることは上司に必要な資質。

「 You have to convince me. 私を説得してみろ」――部下の意見を単に否定するような上司は、上司たる資格を持たない。部下に説得の機会を与えることで、部下も自分の考えを見直すことができる。そして、自分もそこに新しい発見をすることがあるかもしれない。

「部下は上司を選べない。それは日本だから言えることであって、アメリカならば、部下に認められない者は上司の座を守れないとなる。」――年功序列や強い雇用の保障が甘えを作り労働環境の向上をはばかる要因となる。

「まず絶対的に公平であること。次に、部下への思いやりを常に持ち、部下が気持ちよく働けるように妥協なしに労働環境を整える行動力を持っていること。」――上に立つ者が持っていなければならない必要条件。

「人は問題があれば問題を解決するように動く。逆に問題がないと問題を作りだしてしまう。」――油断によって造られた問題は、それに気づけないという点で根が深い。

「優等生的な従業員が揃っている日本のホテルでは、マニュアルなどなくても、レベルの高いサービスが提供できた。だがその分、個人の能力や資質に頼る部分が多く、組織としてのシステム作りと体質の変化が遅れた。」――日本人は世界一優秀とも言える民族。だから、大幅に遅れを取っているシステムの中でも、世界一のサービスを生み出せる。だが、そのしわ寄せはすべてスタッフが背負うことになる。

「日本で親が子どものためを思って言う、"手に職をつけなさい"を教育と社会が合同でシステムの中に織り込んだのがアメリカといえる。」――日本も、自分のやりたい職に就けるように、また、会社がつぶれてもすぐに職を見つけられるように、学校教育で特殊技能を身につける教育制度にするべき。学生時代を遊びで終え、社会にでてからは企業のいいなりになって総合職につく体制はもはや人のためにも国のためにもならない。

「この国では法律が厳しく社員の権利を守る。会社は過保護といえるほど社員に気をつかう。」――会社が社員のためた有給休暇を買い上げてしまう。アメリカでは、すぐにリストラという印象ばかりが先行するが、一方で、法律が個人の権利を擁護している。

「海外に出たら知らないことがたくさんあるのは当たり前。我々がしなければならないのは、せめて「無知は罪なり」とならないように努力をすることだ。」――海外に出る前には、その国の常識を学ぶべき。さもなくば、恥じをかいていることすら認識できない、「裸の王様」になってしまう。

「そうした素晴らしい労働環境は自然につくられたものではない。さまざまなチェック機能と企画を用意して、常にマネージメントレベルにいる者たちが努力しつづけた結果、可能となることなのだ。」――努力しだいで、"いつまでもこの会社で働いていたい"と社員全員が思える会社はできる。

「"アメリカは人種差別の国"という人がいる。そういう人はアメリカの本質をわかっていない人だと私は思う。私からすれば"アメリカは差別を許さない国"というのが適切な表現だ。――差別意識は、アメリカ人だろうと日本人だろうと、なにかしら持つ。大切なことは、それを許さない厳格なシステムがあるかないかだ。法律が厳しく差別を禁じているところにアメリカの素晴らしさがある。

「お年寄りが電車に乗ってきても、若い人が席を譲らない光景を見ることがある。席を譲ってあげたいと心の中では思っているのかもしれない。だが、右も左も譲らないから自分も譲らなくてもいいという集団心理に流されてしまう。それはリーダーシップが欠損している現象といえる。」――リーダーシップ欠損は貧しい社会をつくり上げてしまう。

「人それぞれ物の考えかたに違いがあるから、自分の常識でものごとを推し量ればどんな反発を受けるかわからない。だから、みんな気遣いを持って、相手と接することになる。必然的にていねいになるし、お礼の言葉も増える。」――アメリカ人は頻繁に「Respect」という言葉をつかう。他民族国家なゆえ、より相手にたいして気遣いをする文化が生まれた。

「アメリカでは上司を呼ぶときもファーストネームで呼ぶ。立場の違いはあっても人としては対等であるという表れだ。」――立場が違っても対等な関係を尊ぶ。それは、人はみな同じ目線をもって人を見るべきという心があるからに他ならない。

「立場に関係なく同じ目線を持つことを要求するアメリカの社会は人種差別という血みどろの戦いを経験したからこそできあがったものだ。平坦な道を歩んできた日本では同じ目線をつかみとろうとする強い力は沸いてこないだろう。だが、我々はあきらめてはならない。」――明治維新の時には、「天は人の上に人を造らず」と、日本でも絶対的な平等を求める動きがあった。だが、今の日本にはそうした精神は乏しい。

「子どものいじめは大人の社会の反映。」――自分の習慣を変えることはとても難しい。だが、それが子どもたちのためというのであれば、変えられるのではないか。

「日本人が国際化を推進する上で最初に行うべきことは、他国に一歩足を下ろした瞬間から、日本の常識を捨てて、その国の常識を身につけようとする習慣を持つことなのだ。」――歴史的にこれほど他国からの干渉を受けなかった国は珍しい。人々は日本の常識を他国に持ち込む習慣を持つ。心してかからないと、日本は国際化から取り残される。

「よいサービスを生むためには、サービスを行う人が職場に満足していることが大切。」――自分が幸せでなければ、ゲストの心を打つ笑顔はでてこない。すべてのスタッフが幸せに働ける労働環境を造ることが絶対必要なこと。それをせず、サービス向上を図るための精神論を押し付けることは本末転倒。

「モチベーションを保ちつづけるには、複数の働き甲斐を持っておかなくてはならない」――一ひとつのモチベーションでは、環境が変わったときに消えてしまうことがある。個人だけでなく、会社もスタッフが複数のモチベーションをもてるように工夫することが必要。

「サービスは瞬間、瞬間の動きで決まる。スタッフ個人の判断で適切な対応ができなければよいサービスを生み出すことはできない。」――上司の判断を仰がなくてはならないような組織は失格。普段から、何をどこまで行ってよいかということを話し合って、上司の判断を仰ぐ必要のない状態にもって行っておかねばならない。

「道徳的に正しいことを、圧力に屈することなく行い、人間味溢れるホスピタリテイーを生み出すことが、これからのホテルマンが目指すイメージ。そのイメージがホテルマンの地位を上げることにつながる。」―― イエスマンであっては、どんなにかわいがられたとしても尊敬はされない。それではいつまでたってもサービスマンの地位は向上しない。

「ホテルを代表して挨拶をした以上、ゲストに歓待の意を見せなくては恥ずかしくていられない。これが一流ホテルに流れるホスピタリテイーの意識だった。」――プライドあるホスピタリテイーが威厳あるサービスをつくりだす。威厳あるサービスに、ゲストは尊敬の念を持つ。尊敬の念が業界の地位を向上させる。

「正しい行いをしているかぎり、会社も上司も恐れる必要はない。」――最後にサービスを支えるものは法律であり、ときによって変わる上司の判断ではない。

「優先されるべきことと、そうでないことをしっかりと区別して行動する必要があるということ。そうでなければ、普段、どんなにゲストから喜ばれるサービスをしていても、肝心なところで情けないことを言わなければならなくなる。」――自分の時間に会社がお金を払っていることを忘れてはならない。みんながその意識を持ったときに、生産性をあげることができる。

「ホテルはお客様を幸せにするところだが、その前にホテルはお金をもうける場所であるということを意識を持っていなければならない。」――アメリカのホテルでは、ゲストを喜ばせる一方で、利益計算がされている。その一線を越えるサービスはない。"こんな素晴らしいサービスがある"というのも、集客をあげることで、一線を遠くに引くための手段。

「ホテル業はイメージをもっとも大切にする仕事だ。イメージ如何によって、人々の足の向く方向が変わってしまう。たとえ専門家の評価ではライバルホテルに劣っていたとしても、よいイメージを創りあげることで優位にたつことができる。」――よいイメージつくりほどサービス業にとって大切なことはない。

「他国から見ていると、日本の財産は優秀な人材にあるということがよく分かる。それがあるから、これだけの問題を抱えながらも世界的に素晴らしいサービスを生み出している。だが、それはスタッフの犠牲の上になりたっている砂上の楼閣といえる。」――問題を解決すれば日本に適う国はなし。



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